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・定置網
 定置網は、水深30〜60mの浅い沿岸で行われる建網の一種で、道網(垣網)、運動場、箱網などを固定して仕掛けます。主に回遊魚の通り道をふさぐように道網を岸から沖に向けて設置し、その先に運動場、その奥に箱網を取り付けます。そして、通り道をふさがれた魚は道網に沿って運動場に入ります。ここから魚は外に出ることができますが、その奥の箱網に入ると魚は外にでることができず、その魚を定期的に水揚げすることになります。
定置網
定置網
 この網の原型は、江戸時代の初期に北九州から中国地方でブリやマグロを捕るために開発され、その後、明治時代以降、 網の中は入った魚が逃げにくくする工夫を重ねて現在の定置網が完成しました。 動力や人力で多量の魚を捕るのではなく、網に入り込んできた魚だけを捕るのがこの漁法の特徴です。

トピックス − アバリとアバリ入れ
 アバリは「網針」の意味で、網を編んだり修繕するのに使われました。竹を削って作られ、先端を鋭く尖らせ、胴の部分に中針を削りだし、尻は「U」字形に削りこんで、網を編むための糸が巻き付けられるように作られています。このアバリと同形の鹿角製品が、宮城県里浜貝塚で縄文時代晩期の土器とともに出土しており、現在のアバリの形は、既にBC.1000年頃の縄文時代晩期には完成していたと考えて良いでしょう。
 このアバリを入れて携行する容器がアバリ入れです。多くは、漁師自らが自身の趣味に合わせて作られています。モウソウ竹や桐材で作られ、表面には漁師の屋号や様々な模様が彫刻されており、アバリ入れを腰に下げるための根付けにもヒョットコや菊など趣向を凝らした彫刻が施されています。
アバリ
アバリ
アバリ入れ
アバリ入れ
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