いすみ市岬町和泉の海岸でメスの成獣を保護し治療中
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■キタオットセイを保護
2017年2月27日
株式会社グランビスタ ホテル&リゾート(本社:東京都中央区、代表取締役社長:須田貞則)の基幹施設である、鴨川シーワールド(千葉県鴨川市、館長:勝俣浩)では、2017年2月22日に千葉県いすみ市岬町和泉の海岸で衰弱して発見されたキタオットセイ(成獣メス)を保護し、搬入いたしました。
当館に搬入されたキタオットセイは、搬入直後の血液検査の結果をふまえ、強制経口補液(口からカテーテルで胃に直接水分等を流し込むことにより、脱水症状を改善し、消化管の働きを活発化させる効果のある処置)や抗生剤の注射等の治療をし、経過観察をしてきました。搬入当初は動きが鈍く、食欲を示さない状況が続きましたが、翌2月23日にはエサの魚を食べ始め、食欲行動ともに少しずつ快方に向かっています。今後はキタオットセイの体力の回復と、血液検査上の数値が安定するのを待った上で、仲間の群れがいる海域への放流を検討しています。
※なお、現在も治療を最優先とし、キタオットセイに刺激を与えないようにするため、報道のカメラ撮影はお断りしています。今後しばらくの間は当館が撮影した素材の提供のみとさせていただきます。
【保護された「キタオットセイ」について】 保護場所:千葉県いすみ市岬町和泉の海岸 保護日時:2017年2月22日 14:05保護 性 別:メス(成獣) 体 長:110p(保護搬入時) 体 重:31.9s(保護搬入時)
【参 考】 和 名:キタオットセイ 英 名:Northern Fur Seal 学 名:Callorhinus ursinus 特 徴:鰭脚類の中で最も外洋性の(沿岸から遠く離れた海域で生活する)種類で、成獣は繁殖期以外に上陸しない。 日本近海へは、ベーリング海やオホーツク海の繁殖場から12月〜5月に来遊し、千葉県銚子沖でも回遊中の群れを見ることができる。良質な毛皮等を目的とした商業捕獲で生息数を減らしたが、現在は国内法によって捕獲が禁止されている。
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