南房総富浦総合ガイド資料集

野外料理テキスト 簡単レシピ

野外で料理するといっても、普段、家で行っていることと特段変わったことをする訳ではありません。まあ、チョット不便で大雑把に行うことになるのでしょうか。手軽に後片付けも簡単に行うには、マキや木炭を使うのではなくプロパンガスが便利です。最初から本格的なことを夢見てやろうとすると、後片付けがたいへんで、一度でいやになってしまうことが多いのです。気軽に手軽に行うことが基本です。

■野 草
野草を食べるのには、テンプラが一番です。苦味やえぐみがあっても大丈夫。というより、テンプラの場合はそれが、おいしさとなって表れます。テンプラならなんでも大丈夫。とにかく揚げて見ましょう。揚げ方のコツは、よく水を切ることと油の温度を上げ過ぎないことです。
おひたしや和え物は、野草のあくを抜くことが大切です。適度なえぐみになるまで十分水でさらしたりしてください。

■焼きそば・バーベキュー
野外料理というとこれ。だれでも必ずやったことはあるはずですし、特に夏はこれしかない感じでしょう。簡単に、ダイナミックに、にぎやかに行えるものでしょう。美味しく食べるこつは、油をいかに抑えるかということと、せっかちに焼かずに、いかにペースを抑えるかと言うことです。また、きれいに焼くことも、美味しさのこつです。
■いも煮
東北地方では、秋の河原で行われる風物詩です。この辺では、あまり行われませんが、基本的に牛肉とサトイモがあれば、後はお好みでどうぞ。ネギ、キノコ類、こんにゃくなど、自分の味を探してください。
味付けも、しょうゆと酒が基本で、だしを入れたり砂糖を入れたりはお好みでどうぞ。 バーベキューより簡単で、片付けも楽、油分もなくヘルシーですよ。
■パエリア
スペインでは、男の料理としてひたいに汗をして作るといいますが、たまにはこんな料理にも挑戦してよいでしょう。きっと注目の的になるはずです。 @米は絶対に洗ってはいけない。A魚は数種類入れなければならない。Bムール貝がなければいけない。などなどいろいろな流儀があるらしいのです。
@はそう思う。Aはホウボウーが手に入れば最高だと思う。Bはハマグリでも代用可と思う。最後にサフランですが、これが高価なのです。多量に作るのにはチョットしんどいのです。そんな時、カレー粉でごまかすのですが、皆さんの期待は大きいのです。びびらず、サフランを奮発しましょう。

■シシなべ
いわゆるイノシシなべのことです。有害鳥獣の駆除でシシ肉、シカ肉が手に入るようになりました。
シシなべは、脂身とゴボウが基本、野生のイノシシの脂身はあっさりしています。また、煮込んでも豚肉のように硬くなりません。ただし、血抜きはしっかりと取ってください。ゴボウは、野生のにおい消し、日本酒もたっぷり入れることを忘れずに。後の野菜はお好みでどうぞ。
また、塊を煮チャーシューや焼きチャーシューにしても最高です。

■シカ肉
シカ肉は、刺身が一番です。ルイベして豆板醤とニンニクソースでいただきます。
ステーキや焼肉はソースが決め手。淡白で脂身が無いので濃い目が合うようです。

■板サンガ
水なますとともに、安房地方究極の漁師賄い料理です。水なますは、冷汁などと紹介されていますが、サンガはまだマイナーです。板サンガは、まだほとんど知られていません。これこそ絶品のまぼろしの料理です。
レシピはごく簡単、サンガを木の板にたっぷりと貼り付けて焼くだけです。新鮮な鯵などを薬味とたたき、それを板に貼りつけ貼った側を直火で焼きます。当然、焼いた面はウエルダン、中はミデアム、そして板の面はレアーとなるのですが、それが絶妙な味を醸しだすのです。
今はガスで直接焼いたりしていますが、おき火をのせて焼き、灰を吹き飛ばして食べるのが通の食べ方です。残ったおきで唇を火傷するのも通のうちですか。

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野外料理は、自然のスパイスがたっぷりだから、とても美味しい