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南房総 旅の玉手箱

第8回 カフェ・ド・ヴォン物語


おいしいコーヒーとチーズケーキで旅のひとときを。
 千倉の観光スポット・潮風王国から白浜寄り、千倉大橋のたもとに農家小屋を改装した小さな珈琲店「カフェ・ド・ヴォン」がある。海の気が通る店内は、せいぜい10人程が座るといっぱいになってしまう。
 昼下がり、いつものようにマダムと2人の常連客がよもやま話をしていると、団塊の世代とおぼしい年輩の客がふらっと入ってきた。ダンディを感じさせる男であったが「長い間、売れない物書きをしております・・・」という。それはそれは、ということで、居合わせたみんなで売れる方法や、アドバイスなどをしてあげた。後日その作家(?)の名前をインターネットで検索すると、毎年長者番付の上位に入る実業家だったという。こちらが相談したいくらいだわ、と大笑いになった。

  梵字ぼんじアーティストの青木宣義さんと裕子さん夫婦は、東京から千倉に移住して13年になる。田舎暮らしで、人とふれあう機会をつくりたいという動機からギャラリー&カフェを開いた。7年前、カフェ・ド・ヴォン開店以来、月1回第2土曜日午後6時から、だれでも参加自由な「寺子屋講座」を続けている。講師は別にえらい先生をお呼びするわけではなく、店に来たお客さんなどにお願いして、その人のライフワークや趣味の話、人生論などを店内で語ってもらう。講座は今、73回目で、講師は地元の漁師や海女、宮大工、 刀鍛冶かたなかじ、医師、野草研究家、アイヌ文化伝誦者、養蜂家などさまざまである。寺子屋講座がきっかけで、ベーコンをつくる会や山野草を食べる会など出会いの輪が広がっている。山野草を食べる会では、マダムの野草を使ったカフェ・ド・ヴォン風料理が評判である。

 さて、田舎ぐらしを望む定年のご夫婦に、裕子さんから一言アドバイス、「ご主人の定年で田舎に暮らすなら、奥さんも“定年”にしてあげてください。会社で部下を使うように奥さんに命令するのではなく、同じスタートラインにたって家事も分担し、お互いの人生の時間を尊重したいですね・・・」。


人と人の輪をつくる
不思議なキャラクターのマダム裕子さん。

夏の千倉サンバフェスタにも参加

寺子屋講座で店内いっぱいの人。


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