びわの品種

 
 おいしいびわを紹介しようと思います。びわといってもいろいろな品種があるんですよ!比較的出まわるのが短い品種や、手に入りにくいものもありますので、びわの宅配をご注文の際に、品種の指定をして無かった場合にはご容赦くださいね。おいしいびわをお届けしますので・・・
 

大房 (おおぶさ)
昭和13年頃、旧農林省果樹試験場で作出されました。‘田中’に‘楠’を交配してできた品種です。現在富浦町を代表する品種で、全栽培面積の60%以上を占めます。寒害(幼果が凍死すること)に最も強く、樹が丈夫でビワ栽培跡地でもよく生育します。北限の産地である富浦町で改植された理由です。
 果実は大きく、果皮が濃橙色で美しい。
 糖度はやや低いが酸味が低いため、多くの人に喜ばれる品種です。

田中 (たなか)
 ‘大房’の広まる前の代表品種で、現在でも多く栽培されています。昭和30年代までは、栽培面積の80%強がこの品種で占められ、房州ビワは‘田中’によって発展してきました。
 明治12年に東京の田中芳雄氏によって作られた品種で、唐ビワ(中国から輸入されたビワ果実)の実生です。
 果実は大きく、整った釣り鐘型で、果実に光沢があって美しい。収穫間近まで酸が高いので、未熟な果実はすっぱいと感じることがあるが、完熟した完成果は甘味と酸味のバランスのとれた品種です。

楠 (くすのき)
明治9年頃、高知県でできた品種です。唐ビワの実生です。成熟期が早いので、以前には‘田中’の前に出荷できる品種として栽培されていましたが、寒害を受けやすいので、現在ではほとんど作られていません。
1果50g内外の小さめの果実です。果肉がやわらかく酸が低いので、多くの方に喜ばれます。種子の割合が高く、可食率(食べられる割合)が低いので、がっかり。成熟期は5月下旬です。

瑞穂 (みずほ)
昭和11年、旧農林省園芸試験場で公表した品種である。超大果で、大きいものは150gにもなります。成熟しても、果皮は光沢のない黄土色で、しかも緑色の斑点が残るので、外観的には美しくありません。特に糖度が高いとはいえないのですが、果肉はやわらかく、酸味も適度に残り、おいしい品種です。果皮の色から熟しているのかを判定するのに注意が特に必要な品種です。赤あざやそばかず等の果皮障害を起こしやすいので、育てるのが難しい品種です。成熟期は6月中旬です。

福原 (ふくはら)
千葉県岩井町(現富山町)の福原周平氏が、`瑞穂’に中国蘇州から持ち帰った白ビワ(品種は不明)の花粉を交配して作出したもので、黄肉の大果です。果皮は光沢のない黄土色で、赤あざ、そばかす、ワレなどの生理障害が多い。果肉はやわらかくおいしい品種です。成熟期は6月中旬です。直立性で枝が徒長(弱く伸びる)的に伸長するので、樹の仕立て方が難しい品種です。

湯川 (ゆかわ)
昭和52年、福岡県の中山茂喜氏作出で、農林種苗名称登録品種です。
やや角張る大果で、果皮は橙黄色です。果面に光沢がなく外観は美しくはありません。果肉は軟らかく食味は良い。成熟期は6月中旬です。

里見 (さとみ)
千葉県暖地園芸試験場で育成され、昭和57年に品種登録されています。‘楠’の自然交雑品種です。樹勢は強いが、枝が比較的細く、やや開張性の樹形を示します。花房が上向きに着生し、寒害は受けやすい。
大果で、果皮はやや赤みを帯びた橙黄色で、果面に光沢があり、外観美麗です。果肉は軟らかく、酸がやや高いが、完熟果はジューシーで食味が良い。完熟後も樹上におくとうるみ果になりやすい。また、耕土の深い肥沃地では果肉の硬い角びわになりやすい。成熟期は5月下旬です。

房光 (ふさひかり)
千葉県暖地園芸試験場で育成され、昭和57年に品種登録したものです。‘瑞穂’に‘田中’を交雑したものです。やや長形の中果です。果面は濃い橙黄色で光沢があり、完熟すると桃色を帯びて外観の美しい果実です。果肉はやや粘性ですが軟らかく、糖、酸共に高く食味は濃厚で、美味です。成熟期は6月上旬です。
樹形は特に強くはないが、枝の分岐角度が広く強い開張性を示します。低樹高仕立てに向いた品種です。

富房 (とみふさ)
千葉県暖地園芸試験場で育成され、平成元年に品種登録されたものです。‘津雲’ב瑞穂’の交雑品種です。
やや黄色の勝った橙黄色で、角張らずやや丸型の中果です。果肉はしまっているが硬くはなく、糖はやや高く酸は低い。荷痛みしにくく輸送性が高い。また、完熟後樹上においても落果しにくい。
強い直立性を示すので、枝を誘引するなど仕立て方には工夫が必要です。

房姫 (ふさひめ)
千葉県暖地園芸試験場で育成され、平成9年に品種登録されたものです。交配組み合わせは‘楠’ב津雲’です。
大果で、果皮の色は赤みのある橙黄色で、果こう部にスポット状の緑斑を生じます。果面に光沢はなく、そばかすの発生もやや多いので、外観は美しくはありません。
果肉は軟らかく、糖は高く酸は低いので、食味はよい。成熟期は6月上旬です。
樹勢が特に強く、立性の伸長を示すので、仕立て方には注意が必要です。

長崎早生 (ながさきわせ)
長崎県果樹試験場で育成された品種で、昭和51年に農林種苗名称登録されています。交配組み合わせは、‘茂木’ב本田早生’です。
果実は短卵形で茂木に似ていますが、やや大きく平均50〜60グラムです。果肉は軟らかく、酸が低く、食味は良い。成熟期は茂木より10日から2週間早い。幼果が低温に弱く、千葉県では露地栽培できません。
樹勢は強いが、直立性の樹形です。

土肥 (とい)
現在の静岡県土肥町に明治10年ころ、中国洞庭湖周辺のびわを蒔いて育てたものといわれています。へん円形の小果ですが、白肉でほんのり香気がありおいしいので、土肥の白びわとして有名です。しかし、種子の占める割合が高く、食べられる部分の割合が低いびわです。成熟期は6月上旬です。
やや開張性を示しますが、樹勢が強く大木になります。

戸越 (とごし)
昭和14年に旧農林省園芸試験場で公表したもので、‘瑞穂’、、‘津雲’、‘大房’と同時期の育種によるものです。‘茂木’ב田中’の交雑品種です。
‘田中’程度の大果実で、やや長実で整った釣鐘形です。果面は黄色みの強い橙黄色で光沢はありません。酸は低く、肉質は軟らかいので食味が良い。果面にそばかすの発生が多く、日持ちが悪いのが欠点です。
樹勢は強く、直立性の樹姿を示します。

白茂木 (しろもぎ)
長崎県果樹試験場の作出です。茂木の種子に放射線を当てて突然変異を誘発させたもので、昭和57年に品種登録されています。
果実は茂木型の中果で、肉質軟らかく、糖度が高いので美味です。成熟期は、長崎においても6月中、下旬と遅いびわです。‘白茂木’の白は果面の白っぽいことによるもので、果肉は黄色です。
樹勢は中位で、直立性を示します。花こうは上向きですが、開花期が遅いので寒害には割合と強い品種です。

E173 (E173)
千葉県暖地園芸試験場の育成品種です。果皮障害が多く、品種登録はされていません。大果で、‘田中’に似た形状ですが、角張らず、稜は不明瞭です。果皮の色は黄褐色で光沢はありません。果皮は薄く、裂果、そばかす、赤あざなどの発生が多い。脆く、崩れるような肉質で、糖酸のバランスがよく美味です。
樹勢は強く、直立性の樹形です。花房は大きく、側花こうは下向きで寒害にも強い品種です。

本間 (ほんま)
富浦町大津の本間新一氏育成の‘田中’の枝変わりです。

山川 (やまかわ)
古くからあったものと思われますが、最近名のでたもので、詳細は不明です。