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地殻変動の痕跡 |
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地形環境変化の歴史
・地殻変動の痕跡
南房総地域は、地殻変動の痕跡である段丘が観察できる地域です。
大きな地震により、土地が隆起し、その隆起によって形成された海岸段丘面を沼面といっています。沼面は5面確認されています。
沼T面 6150年前に離水(縄文時代前期)、現在標高23〜26m
沼U面 4350年前に離水(縄文時代中期)、現在標高16〜21m
沼V面 2850年前に離水(縄文時代後期)、現在標高9〜14m
沼W面 1703年の元禄大地震での離水(江戸時代)、現在標高5〜6m
大正ベンチ 関東大震災(大正大地震)で隆起した面、現在標高1〜2m
館山市大寺山洞穴や鉈切洞穴は、沼T面の段丘崖の海食洞穴であり、縄文時代後期の生活の痕跡が見られ、古墳時代には墓として利用されています。沼T面には、暖海性のサンゴ化石を産出する沼サンゴ層も存在します。
館山市加賀名遺跡での発掘調査で、縄文時代後期の海岸が確認されています。場所は海岸から直線で350m、標高12mのところで沼V面にあたります。縄文時代後期、2850年前におきた地震で隆起するまでの海岸です。
館山市沖ノ島遺跡では、標高−2mほどの地層で縄文時代早期の土器、石器やイルカの骨を確認しました。縄文海進前の海岸線付近と思われます。
各時代の海岸線は、このように気候の温暖、寒冷による海進、海退と土地の隆起が影響しています。
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