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富浦エコミューゼ研究会

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その昔、「道切り」は集落入口の大きな松の木の枝に張ったそうです

270ウォッチング民話の舞台を歩くA仲尾沢七曲

2015年2月17日
2月のウォッチングは、富浦宮本地区の仲尾沢に残る風習と信仰の場を散策しました。
花倶楽部の手前を右に折れると広域農道が三芳方面へと伸びます。残念ながら拡幅された道路は途中で狭くなっています。道路脇の法面に『道切り』と呼ばれる注連(しめ)が張られています。
これは、村に病魔や災いの悪霊が入って来ないように、人が使う三倍の大きさの品々を稲わらで編み、注連を作り、集落の入口に吊り下げたものです。ここ数年作られていませんでしたが、今年は仲尾沢集落の皆さんが初午の日に作り、吊り下げました。
注連には、束子(たわし)、桟俵(さんだわら)、御神酒錫(おみきすず)、刀、草履などが作られています。
大きな品を作るのは、「こんな大きな物を使う巨人(荒ぶる神)がいる。」と言うこと。桟俵や草履は未完成の状態で吊るされていますが、これにも意味があり、「まともに物を作れない馬鹿者の集落だと風邪もひかないだろうと病魔も入って来ない。」と言うものだそうです。富浦地区でも仲尾沢が唯一「道切り」の風習が残る地域です。
参加者は、林道奥沢仲尾沢線に足を伸ばし、竹藪を抜け古道へと入り込みます。七曲と呼ばれる急峻なつづら折りを登りきると尾根道に出ます。しばらく歩くと金毘羅大権現が祀られた場所があります。燈籠や手洗い石も残っています。昭和30年頃までは、4月10日の桜の季節に縁日が行われ、賑わっていたということです。古文書では天保13年(1842)に三芳地区の下滝田や千代の村からも寄付を受け、社祠を再建したという記録も残っているということです。
帰りの道では、今から約230年前に祀られた大日如来がひっそりと鎮座しています。200年以上も経ているのにもかかわらず、綺麗なお顔で里の人々に光をあててくれているのでしょう。参加者は手を合わせ下山しました。


次回のウォッチングは、3月14日(土)
8時50分までに、とみうら元気倶楽部にお集まりください。
大房岬で野草を食して春を探します。