2014年11月10日夕刻より、トドが餌を食べ始めました
|
■山武市で保護されたトド 近況報告
2014年11月13日
株式会社グランビスタ ホテル&リゾート(本社:東京都中央区、代表取締役社長:須田貞則)の基幹施設である、鴨川シーワールド(千葉県鴨川市、館長:荒井一利)では、2014年11月4日に千葉県山武市の殿下海水浴場で発見され、保護のため搬入された「トド」の状況について変化が見られましたのでご報告をさせていただきます。
11月4日に保護され当館に搬入されたトドは、搬入直後の血液検査の結果をふまえ、水分補給のための皮下への点滴や、体にある傷の洗浄・消毒、炎症を抑えるための抗生剤の注射等の処置を実施し、24時間体制で経過観察をしてまいりました。海岸で見られた状況と同様に、搬入当初より 床に横たわり食欲を示さない状況が続いていましたが、11月10日に実施した強制経口補液(口からカテーテルで直接胃に水分等を流し込むことにより、消化管の働きを活発化させる効果のある処置)の後より、餌に興味を示す反応が見られ、夕刻に係員が投げ与えたアジ(活魚)とイカを食べる様子をはじめて確認いたしました。しかしながら、依然 血液検査上の炎症を示す値は高く、今後も治療のための処置を実施し、慎重に観察を続けていく予定です。
※なお、現在も治療を最優先とし、トドに刺激を与えないようにするため、報道のカメラ撮影をお断りしています。今後しばらくの間は係員が撮影した素材提供のみとさせていただきます。
【保護された「トド」について】 保護場所:千葉県山武市殿下海水浴場 保護日時:2014年11月4日 性 別:メス(成獣) 体 長:2.2m(保護搬入時) 体 重:196s(保護搬入時)
【参 考】 和 名:ト ド 英 名:Steller Sea Lion 学 名:Eumetopias jubatus 特 徴:アシカ類では最も大きい。千島列島からアリューシャン列島、カリフォルニアにかけて繁殖場があり、集団で繁殖する。近年アラスカ湾やアリューシャン列島などの個体数が減少し、現在の個体数は約100,000頭と推定されている。日本では、11〜5月にロシアより来遊し、その時期に北海道沿岸で見ることができる。
|