季粋の宿 紋屋
 
季粋の宿 紋屋

女将のこだわり・心遣いが感じられる、モダンな和風宿。

2014年7月16日 宿屋の女将のメルマガ 第344号

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     ■       「きもちはいつまでも新米・女将のひとり言」
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■  ■ ■■■■ ■  1999年 日本初・旅館の女将によるメルマガ配信
  ■   ■     開始。経営の悩み、お客様への思い、社員や家族
 ■  ■■■■■   とのかかわり等など。
■ ■ ■   ■   きもちはいつまでも新米であり続けたいと願う、
  ■ ■■■■■   宿の女将のメルマガです。
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  ■ ■■■■■   http://www.monya.co.jp 2014.7.16発行 第344号
                           
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◆ ささやかなこと ◆


皆様の夢はどんなものですか。


私も夢というと、すごく大きな夢。例えば、

     将来好きな外国で生活するとか

     事業を成功させて、別荘を持つとか

     自分の好きな場所に豪邸を建てるとか

     上場企業に育て上げるとか

     世界中の子供達を救うとか。

そういうものでないと、恥ずかしいという気持ちがありました。


私はというと、本来は住みたい場所というものがあるのですが、

それ以外では、やはり自分でも出来る事として本当に些細なこと、

お客様から笑顔をいただくこと、心つなぐことです。



まだ誰も赤ちゃん連れで来られる宿を目指していなかった頃、

私はその方向性を切り開きました。

真似をすることは簡単なので、

いまではどこでも赤ちゃん連れOkを提唱しています。

しかし紋屋は、

実際にお越しになったお客さまの多くの小さなご意見を吸収し、

長い時をかけて今の状態にしたのです。


それでもどうしても足りない点は、

お部屋以外に赤ちゃんと過ごせる場所がないことでした。

もちろん、階段やロビーはお使いいただけますが、

それ以外にほしいところです。


奥様がアロマトリートメントをしている間、赤ちゃんが泣いて、

アロマの続行ができなくなることもあります。

普段忙しくお子様との接点が少ないと、ご主人様は青くなってオロオロ。


それもひとつの思い出のような気もしますが、

お部屋では隣や他のお客さまに迷惑をかけてしまうと、

ロビーや外へ出たり入ったり。




また、お食事の時に、奥様とご主人様が交互にお食事をしたり、

未だにおんぶしながらの食事だったりという光景を目にすると、

せっかくそういうことがないように、

プランの充実化を1歩づつ進めてきたのにという気持ちになります。



今回、お台場の国際展示場で展示会があり、

ベビー&キッズの新しい商品を見てきました。

今は本当に新しい子育てグッズが目白押しで、目を奪うばかりです。

恵まれすぎていることがいいことなのかと疑問に思ったり、

これは素晴らしいと、小さな着目点に感心したりしていました。



今年の夏、やっと、小さなお子様連れのお客さまがお部屋以外で、

少しの間休息できるスペースがオープンする運びとなりました。

小学生などの大きなお子様が駆けまわる施設ではなく、

泣き声が心配なお子様が対象のスペースです。



外へ出かけるにも、雨で大風が吹いていれば、出かけられないので、

泣き声対策や、すぐに飽きてしまうお子様と、

パパもママも一緒に楽しく過ごしていただきたいと思います。

今まで食事処を作るにしても、

最初に考えてから何年も温めてやっと実現に運びます。

今回もやっとという状況です。



お客様アンケートでは、

スタッフのおもてなしが素晴らしいというお声がいっぱいあふれています。

有り難いことです。

「笑顔をいただく」ことも大事ですが、

この方とはきっと心がつなげたなと感じる時が、私の大きな喜びです。



昨晩、玄関のお花にカメラを向けていたお客様がいらっしゃいました。

「お写真、お撮りしましょうか」とお声をお掛けしたところ、

宴会場の2グループでお越しになっていた方でした。

お母さまがお花を生けていらして、

お花を見るとやっぱり落ち着くそうです。

「そのDNAがどこかにあるんですね」とおっしゃいました。


そんな何気ない会話ですが、そのお客様とは、

いいなと思えることが共通していると感じました。

私の書も素敵だと褒めてくださいました。

お声をかけなければ、会話は生じません。


     そして、心に残る。

     そんな小さなことが、大事なのです。




また、昨日3度目にお越しになったお客さまは、

私がお出ししたお手紙を「ありがとう」と仰ってくださいました。

お食事は、毎回とても褒めてくださるのですが、

調理長にもお目にかかりたいとおっしゃるので、

翌朝、調理長に挨拶に行ってもらいました。


お出ししているカレー塩を、お客さまが絶賛していると話すと、

調理長は、少し作ってさし上げたそうです。

しかも、作り方までお教えしたとか。いい話ですね。




自分の仕事で、お客様に喜んでいただけるということは、

とても嬉しいことであり、

会社内でもそういうことをひとりひとりが実感して

喜びにつなげていって貰えたら、もっとステキになるといつも思います。



松下幸之助は、

   「ものづくりはものを作ったらあかん。その先の笑顔を作るんだ」

と言ったそうです。




私達もお客様に心のあたたまるおもてなしをして、

笑顔をいただくことに心からの幸せを感じたい。

全員がそうであってほしい。

私の些細な夢も、胸を張って大きな夢だと言いたい。



お客様の笑顔を作れる仕事、すごくいい仕事ですよね。

仕事は、どこでも大変なものです。

楽していたら本当に楽しくならないです。


本当に裏も表もなく、

まずは、私自身がこころからお客様の笑顔をいただくことに

胸を張って大きい夢だと言いたいのです。



そう書いている自分が、結局恥ずかしがっているから、

紋屋が発展しないのかもと少し反省。



皆さんの夢は何ですか?



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e-mailエッセー「きもちはいつまでも新米・女将のひとり言」・隔週日曜発行
 著  者:高尾葉子  okami@monya.co.jp
   発 行 者:高尾憲資  aruji@monya.co.jp
   発 行 所:季粋の宿 紋 屋  otazune@monya.co.jp
  295-0102 千葉県南房総市白浜町白浜232
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◆素顔の女将◆

どこでぶつけたのか、右の掌から手首にかけて原因不明の痛みがひどく、

土曜の夜、家内を救急病院に連れて行った。


「レントゲンを撮って、シップが出て終わりかもね」

などと道すがら話していたが、診察室から出てきた家内の手は、

しっかりギブスて固定され、包帯でグルグル巻き。


   aruji:「どうした! なんだって?」

   家内:「腱鞘炎みたいななんとかと、なんとか板の損傷だって」

   aruji:「.....」


家内に聞いた私が愚かだった(笑)


                           (by aruji)