季粋の宿 紋屋
 
季粋の宿 紋屋

女将のこだわり・心遣いが感じられる、モダンな和風宿。

2014年4月13日 宿屋の女将のメルマガ 第339号

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     ■       「きもちはいつまでも新米・女将のひとり言」
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■  ■ ■■■■ ■  1999年 日本初・旅館の女将によるメルマガ配信
  ■   ■     開始。経営の悩み、お客様への思い、社員や家族
 ■  ■■■■■   とのかかわり等など。
■ ■ ■   ■   きもちはいつまでも新米であり続けたいと願う、
  ■ ■■■■■   宿の女将のメルマガです。
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  ■ ■■■■■   http://www.monya.co.jp 2014.4.13発行 第339号
                           
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◆ 私達に出来ること ◆


高齢化の時代を迎え、

最近80代90代の親御様をお連れになるお客様が続きました。



紋屋は4階建てなのにエレベーターがありません。

お風呂も通常、女性のかたのお風呂は一度三階に上がってから

下に降りるという場所にあり、体が不自由な方には、

強くはおすすめできないと、ついつい後ろ向きな姿勢になりがちです。



小さな赤ちゃん連れぼお客様に対する配慮は、ずいぶんと浸透し、

皆様に喜んでいただいていますが、

そういう配慮ができる宿なら、年配の方にもやさしいだろうと

最近お越しになるお客様が目立つのです。



世の中が、4人に一人は60代以上という時代ですから、

おもてなしの宿でなくても、ご高齢の方が増えるのは

自然なことなのでしょう。



一口にご高齢と言っても、足腰はまだまだ元気。

腰も曲がっていないという方もありますが、

まだお若くてもお越しになってみたら、半身不随というお客様もあります。

体が悪いと言っても、人それぞれ。

すべての受け入れができないと決めてしまうのは

おかしいのかもしれません。


私自身変形性股関節症をわづらており、

今はだいぶ治療が進んでかなり歩けるようにはなってきました。

しかし、中腰はほんの少しでもすれば、すぐに痛みが来ますし、

ちょっとでも姿勢が悪くなると急に歩けなくなります。


そんな体ですから、私自身が旅行に行く時に一番気にすることは、

くつろげる椅子が部屋にあるかどうかです。

その代わり、私はベッドでなくても一応大丈夫です。



紋屋の3、4階の部屋は、椅子がおいてある広縁がありますが、

1、2階の部屋は椅子のある部屋が少ないです。

一応高座椅子のご用意はありますが、

寛げる椅子というところまでは行きません。


足の不自由でない人は、

足が悪いから一階の部屋を用意しましょうと

うちのスタッフはすぐに言いますが、

1階のお部屋には椅子のある部屋が1部屋しかありません。


椅子がある事が重要なのか、それとも移動が少ないことが重要なのか、

その方の体の状況はそれぞれです。



まして、お体の不自由具合が、旅行会社さんから流れてくる場合は、

なおのこと伝わらない。

小さな段差だらけの紋屋は、

重い歩行器のようなものがないと歩けないような方には

心が痛みますが、まず無理だと思います。


少しの階段くらいなら大丈夫と言われていても、

実際は2、3段の階段さえも四苦八苦という場合もあります。

本当に難しいと思います。



それでも先日お越しになった80代のご両親とお見えになったご家族さまは、

お料理が非常に好みに合い、ほんとうに美味しかったと大変お喜びでしたし、

やはり80代のお母様とお越しになったご家族さまも、

何から何まで気持ちが行き届いているとお褒めいただきました。


また90代のお母さまと半身付随の弟さんがいらっしゃるご家族様も、

ご家族様の介助があればなんとか旅ができる範囲で、皆様が嬉しそうでした。


お子様用のおむつの袋はお渡ししていますが、今後は大人のおむつでお越し

になる方も増えてくるでしょう。



先日も少し寒い日に、「高齢の両親に、もう一枚お布団をください」と

言われて、今後はそのようなことも常に考えなくてはならないと

切実な思いでした。


段差もなくて部屋にはベッドがあり、

大風呂に行かなくてもすむ大きな露天風呂がお部屋についていれば

確かにいいでしょう。



でも、そういうところは、もちろんお値段も高額です。


バリアフリーにするには莫大な投資が必要であり、

今後は、心のバリアフリーを目指すのがいいのかなと考えました。



まだまだお元気な60代70代のお客様も多くいらっしゃる。

人それぞれの状況と向かい合い、私達ができることを考えていく。



駄目だ駄目だと思っていると何も開かれない。

すこしづづでもこうしたら、できるできると考えていきたいですね。



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e-mailエッセー「きもちはいつまでも新米・女将のひとり言」・隔週日曜発行
 著  者:高尾葉子  okami@monya.co.jp
   発 行 者:高尾憲資  aruji@monya.co.jp
   発 行 所:季粋の宿 紋 屋  otazune@monya.co.jp
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◆素顔の女将◆

お電話でのご予約やインターネット経由のお客様とは、

直接お電話が出来るので、お体のご不自由具合について

事前に伺う事が出来る。


   問題は旅行業者経由の場合で、パンフレットや施設情報に

   エレベーターが無い旨を記載してあっても、

   お客様の詳しい情報を流すことなく送客してくる場合が時々ある。


ご到着され事前の想像以上にご不自由だったりすると、

お部屋や係りの変更、備品の手配など満室の時はてんやわんや。


   挙句の果てに接遇が悪い!などとお叱りをいただくと、

   もう踏んだり蹴ったり(;_;)

                            (by aruji)