季粋の宿 紋屋
 
季粋の宿 紋屋

女将のこだわり・心遣いが感じられる、モダンな和風宿。

2014年3月8日 宿屋の女将のメルマガ 第337号

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     ■       「きもちはいつまでも新米・女将のひとり言」
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■  ■ ■■■■ ■  1999年 日本初・旅館の女将によるメルマガ配信
  ■   ■     開始。経営の悩み、お客様への思い、社員や家族
 ■  ■■■■■   とのかかわり等など。
■ ■ ■   ■   きもちはいつまでも新米であり続けたいと願う、
  ■ ■■■■■   宿の女将のメルマガです。
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  ■ ■■■■■   http://www.monya.co.jp 2014.3.8発行 第337号
                           
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◆ 手紙書き講習 ◆


昨年は、段々と増えてくる経理の仕事に悩まされ、

大好きな手紙書きをずいぶんと怠りました。

お客様に差し上げるお礼状がぐっと減ることは、

決していいことではありません。


でも、段々仕事量は増える一方、こなす能力は減ってきます。

一番書いていたときは、一年で1500枚程度書いていたのに、

昨年は、年賀状以外はおそらく200枚以下になったものと思われます。



息子が帰ってきてから、時間計算のソフトを入れてくれ、

顧客リストをエバーノートと言うソフトで管理できるようになったので、

大分楽にはなりつつありますが、当面は経理の量を減らし、

手紙書きを増やすようにすると昨年末から決めました。



     以前は、客室係からも書いてもらい、

     2重3重にお客様にお便りが届くようにしていたのですが、

     係たちは本来手紙を書くのが苦手なので、

     はがきを渡しても段々戻って来ないことが

     多くなってしまいました。


そこで諦めてはいけませんが、

もともと客室係は手紙の文面を書く時間は勤務中多くありません。

とりあえずフロントを中心に書くことにして、

特に私は1日に1枚も書かないことはないようにしました。



フロントが中心と言っても、

やはり手紙を書く習慣がない人は、なかなか書けない様子。

それで昨年2回にわたって書いてほしい従業員をセミナーに参加させました。


私も一緒にその講座を受けたのですが、今まで習慣のようだった

「またお越しくださいませ。」や「お待ちしております」

などを書かないという講座で、その点は大変参考になりました。



手書きでなければ単なるDM。

即ゴミ箱行きということは、私も承知しておりますが、

なるべく心に響くように、クレームでもない限り長文は必要ない。

的確な一文が望ましいそうです。



     例えば、「ありがとうございました」だけとか、

     クリスマスの時期ならメリークリスマス、

     お正月ならハッピーニューイヤー。

     それだけでいいというもの。



それについては旅館業ではどうなのかなと思いましたが、

そこにヒントは多々ありました。

なるべく心に残る一文にしたほうが印象に残るのでしょうね。



     講座に来ている方は、歯医者さんやら、車の整備会社だったり、

     本屋さんだったり、美容院だったりアロマセラピストだったり。

     さまざまな方々でした。


歯医者さんは、お手紙なんてまず頂かないなと思います。

美容院などでは、手書きの手紙でもう来なくなったと思っているお客様を

結構呼べるそうです。

街中にあるお店屋さんなら、手紙は絶大な効果があるものです。


     それは、以前百貨店にいた時に大きな実感を持ちました。

     みなさん、手紙を手に持って、

     「お手紙ありがとう」と言いに来てくれるのです。

     私の百貨店時代は、それこそお便りによって、

     400名を超える顧客さまにいつも恵まれました。



残念ながら、宿の場合はそんなに頻繁に立ち寄るような場所にない。

そんなに頻繁に同じ宿にばかりお越しになることもないでしょう。



それでも手書きの心のこもったお便りは、やっぱり心に残るもの。

世の中がネット社会になり、いよいよ印刷物ばかりになればなるほど、

やっぱり手書きのものは温かさが伝わるのです。


     それでもあまりにも形式化されすぎて、

     通り一遍な内容すぎるとやはり響きはしません。

     その方その方一人一人を思い浮かべながら、

     丁寧に書くからこそ伝わるものなのです。



私は書道が趣味ですから、もちろん手紙を書くのが苦にはなりません。

しかし、皆様が想像するようには楽に書けないものです。

     パソコンに比べたら、一字でも書き損ねたらおしまい。

     字形が気にいらなければおしまい。

     余白や構成が気に入らなければおしまい。

     誤字があったらおしまい。

     読み返すと、結局どこか気になって、また書き直しです。



百貨店にいたときに比べると、やはり手紙を書く時間はなかなか取れない。

それが実情ではあります。でも、一日1枚でも忘れずにしたい。


先日、ある方が、紋屋お越しになったのですが、

その方は、一度でもお目にかかった方には、必ずお手紙を書くそうです。

それは相当な数です。年賀状は、大変な出費になるとか。

それをずっとお続けになっているそうです。


それには、打ちのめされました。

「あー、私も諦めないようにしなくちゃ」と強く思いました。



私も、手紙は今までは書いているつもりでした。

でも、新客がリピーターになり、何度もお越しになるヘビーユーザーになる

と、時々しか、もしくは手書きのものは、全然出さなくなってしまう。

余りしつこいのもよくないと思いますが、お越しくださいではなくて、

ご機嫌伺い。どうしていらっしゃるかしら?とお便りしたいですね。



     宿屋の場合は、あまりにも多い人数になってしまうので、

     ひとりやふたりでは書ききれません。

     しかし、できる範囲で私の宿や人生は手紙書き人生と、

     忘れないようにしなくてはと思いました。



ここのところ、多くのセミナーに参加させてもらいましたが、

やっぱり人生は死ぬまで勉強だとつくづく思います。

これからも多くのことを学んで参ります。



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 著  者:高尾葉子  okami@monya.co.jp
   発 行 者:高尾憲資  aruji@monya.co.jp
   発 行 所:季粋の宿 紋 屋  otazune@monya.co.jp
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◆素顔の女将◆


家内とふざけていると、突然、平手でこちらを突くような動きを始めた。

   aruji:「なにやってんの?」

   家 内:「はったり!」

  aruji:「それは、つっぱりでしょうが!」

張り手と突っ張りをチャンポンにする家内でした(^^;)

                            (by aruji)